宇宙飛行士が宇宙船の中で食べるものとして知られる、宇宙食。
宇宙空間で食事をするなんて、なんだかロマンがありますよね!
あなたは、宇宙食がどのような作り方で作られているのか気になっているのではないでしょうか。
宇宙食を作る際には、危険な要因を排除したり、長期保存が可能なものを選んだりする工夫が必要です。
このような工夫を経て、様々な条件をクリアしたものだけが宇宙食として認証されているんですよ。
宇宙食の作り方にはどのような工夫がされているかを知ることで、宇宙食風レシピにも挑戦することができますよ。
お子様の自由研究のテーマとしても、とても興味深いものだと思います!
今回はそんな宇宙食の作り方についてご紹介しますね。
宇宙食の作り方で工夫されている点をご紹介

宇宙食と聞くと、あなたはどのようなものを想像しますか?
フリーズドライ食品やレトルト食品など、さまざまなものを想像されるかと思います。
宇宙食には、私たちが普段食べている食事とは異なり、作る過程でさまざまな工夫がされています。

なぜ宇宙食の作り方には工夫が必要なの?

宇宙船の中で食事をする際には、以下のことに気を付けなければならないからです。
- 宇宙船の中は無重量
- 精密機器が多く、生活空間が狭い
- 長期間、宇宙船に滞在しなければならない
そのため、宇宙食には宇宙船の中でも食べやすくするための工夫が必要となります。
- 危険な要因をなくすこと
- 長期保存ができること
- 燃えにくいものであること
- 食中毒を起こさないものであること
これから、宇宙食の作り方で工夫されている点について詳しくご紹介しますね。
危険な要因をなくすこと
宇宙船の中は無重量な上に、精密機器がたくさん置いてあります。

もし精密機器に食べ物が飛び散ってしまったらと、想像しただけで恐ろしいですよね…。
精密機器に宇宙食の水や粉が飛び散ってしまうと、電気系への障害となることも考えられるためとても危険です。
そのため、宇宙食を作る際には、水や粉が飛び散らないような工夫が必要です。
例えば飲み物で水分補給をする場合は、パックからストローで飲むようになっていますよ。
また、スープなどの液体まじりの食品には、粘り気をつけることで飛び散りを防ぐという工夫がなされています。
粉が飛び散る可能性のある食べ物は、かじる必要がないくらいの一口サイズにして作るという工夫もされています。
粘り気のあるスープってどんなものなのでしょうか?ぜひ一度食べてみたいなと思いました♪
長期保存ができること
宇宙船での生活は長期間に渡ることが多いです。
そのため、宇宙食は長期保存ができることが必須条件となります。
例えば、調理した食品は缶詰やレトルトのパックに詰めて持っていくことで長期保存が可能になりますよ。

だから、宇宙食にはレトルト食品などが多いんですね!
宇宙船内には冷蔵庫がないため、常温保存で1年間保存できるというのが目安になっていますよ。
燃えにくいものであること
宇宙船では窓を開けることができないので、中で火災が起きるととても危険です。
そのため、宇宙食は燃えにくいものである必要があります。
万が一、燃えてしまった場合でも人体に有害な物質が出ないような食品や容器などを選ばないといけません。
食中毒を起こさないものであること
宇宙船が一度出発すると、なかなか地上に戻ることはできません。
そのため、宇宙船の中で食中毒などが発生しないような作り方で、宇宙食を作る必要があります。
また、宇宙船の中には電子レンジなどはなく、もちろん火を使って調理することもできません。

事前にしっかり調理されたものを宇宙食として持っていくことで、食中毒を防ぐことができそうですね!
以上のように宇宙食の作り方には、危険な要因や食中毒のリスクをなくす工夫や、長期間の保存ができるような工夫がなされています!
また、ネットで買える宇宙食があるので、気になるあなたは実際食べてみるのも面白いかもしれません♪

宇宙食に欠かせないフリーズドライ食品の作り方をご紹介

あなたはフリーズドライ食品をご存じですか?保存食をはじめ、私たちの生活にもだんだん浸透してきていますよね。
私はフリーズドライのいちごを使ってお菓子を作ることがあるのですが、サクサクとした食感が気に入っています♪
フリーズドライ食品は、最近では宇宙食にも使われていて重宝されているんですよ。
これから、宇宙食に欠かせないフリーズドライ食品の作り方について詳しくご紹介しますね。
フリーズドライ食品の作り方
最近よく聞くようになった「フリーズドライ食品」ですが、一体どのような作り方で作られる食品なのでしょうか。
これから、フリーズドライの原理から詳しくご紹介しますね。
フリーズドライとは、凍らせて(フリーズ)乾燥(ドライ)させる方法のことです。
乾燥と聞くと、天日干しをしたり、熱をかけて水分を飛ばしたりする方法を想像されるのではないでしょうか。
フリーズドライは、私たちが想像するような乾燥とは異なり、真空状態で乾燥させる方法です。
真空状態で気圧を下げ、水分を昇華させて乾燥させると、フリーズドライ食品が完成します!

「昇華」って何?理科の授業で聞いたことがあるような気がする…。

昇華とは、固体が気体へと姿を変える現象のことですよ。
物質は基本的に、固体・液体・気体の3つの状態に姿を変えます。
普通、固体が気体に変わるときは、固体から液体、液体から気体というように状態を変えていきますよね。
しかし、真空状態では固体が液体になることなく、気体へと状態を変化させる現象が起きるのです。
この現象のことを、「昇華」というんですよ。

なんだか難しく感じる…。
私が大好きな、いちごに例えてご説明しますね。
凍らせる前のいちごの中には、たくさんの水分が含まれています。
水分がたっぷりのいちごを凍らせると、内部の水分がすべて氷になりますよね。
このカチカチになったいちごを、真空状態で乾燥させます。
そうすると、氷が一気に気体へと変化して、水分が抜けたカラカラのいちごが完成します!
フリーズドライの作り方をイメージしていただけましたでしょうか。
このようにして作られた食品は、本来の風味を損なうことが比較的少なく、長期保存も可能になります。
だから、宇宙食にも取り入れられているんですね。
フリーズドライ食品のメリット
フリーズドライ食品のメリットとしては、以下の4つが挙げられます。
- 常温で長期保存ができる
- 味や栄養を損ないにくい
- 持ち運びやすい
- お湯や水で戻しやすい
- 常温で長期保存ができる
フリーズドライ食品は水分が少ないため、腐りにくいという特徴があります。
そのため、宇宙食として宇宙に持っていくのに適した食品と言えますね。
また、災害のために常備しておく非常食としても役に立ちますよ。
- 味や栄養を損ないにくい
フリーズドライ食品は熱を加えずに作られるため、栄養素が損なわれにくいという特徴もあります。
宇宙食として取り入れる場合でも、食品本来の味を楽しむことができそうですね。
毎日の食事が楽しみになりそうです♪
- 持ち運びやすい
フリーズドライ食品はとても軽くコンパクトなので、持ち運びやすいですよ。
最近では科学館の売店などでフリーズドライ宇宙食を見かけることが増えてきましたが、どれもかなりコンパクトにまとまっている印象があります。
持ち運びやすいため、宇宙食だけでなくお弁当やキャンプなどにも重宝しそうですね。
- お湯や水で戻しやすい
フリーズドライ食品にお湯や水をかけると、すぐに元の状態に戻すことができますよ。
私はフリーズドライ宇宙食のおもちを食べたことがあるのですが、その復元性に驚いた記憶があります。
はじめはカラカラに乾燥しているおもちが、水をかけたとたんにもちもち食感に変わって感動しました!
簡単に調理できるのが、フリーズドライ食品の嬉しいポイントですね。
フリーズドライ食品は、凍らせて乾燥させる方法で作られる食品のことで、非常食や宇宙食に広く用いられています。
味もおいしいものが多いので、まだ食べたことがない場合はぜひ一度食べてみてくださいね。
宇宙食風レシピの作り方は自由研究のテーマにもなる!

宇宙食を実際に作ってみることができたら、楽しそうですよね。
フリーズドライ食品のような本格的な宇宙食を実際に手作りすることは難しいのですが、なんちゃって宇宙食ならご自宅で作ることができますよ。
お子様の自由研究のテーマとしてもおすすめです!
これから、宇宙食をテーマにした自由研究の進め方や、宇宙食風レシピの作り方について徹底解説します!
宇宙食をテーマとした自由研究の進め方
今年の自由研究は、宇宙食をテーマにしてみませんか?
なんだか難しそうに思えるかもしれませんが、ポイントを抑えれば楽しく取り組むことができますよ。
自由研究を進める際は、以下の手順で進めてみましょう。
- 宇宙食について調べてみる
- 宇宙食に求められる条件を考える
- 自分で宇宙食のメニューを考えて、実際に作ってみる
- 調べたことや作り方、食べた感想などをまとめる
- 宇宙食について調べてみる
宇宙食とはそもそもどんなものなのか、調べてみましょう。
図書館で宇宙に関する本を探してもいいですし、インターネット上にもたくさんの情報があります。
私たちが普段食べている食べ物とはどんな点が異なるのかについて考えながら、調べてみましょう。
- 宇宙食に求められる条件を考える
宇宙に食べ物を持っていくとしたら、どんな条件が求められるのでしょうか。
作る際に、どんな工夫をしなければならないのでしょうか。
この記事の冒頭で紹介した「宇宙食の作り方で工夫されている点」も参考にして、考えてみましょう。
例えば、汁が多い食べ物に関しては、私が普段食べているものよりも汁の粘り気を強くする必要があります。
また、無重量の空間で飛び散りそうな塩やコショウはあらかじめ汁に溶かしておくという工夫もできますね。
食べやすくする工夫としては、スープの具を細かく切っておくというのも一つの手ですよ。
- 自分で宇宙食のメニューを考えて、実際に作ってみる
宇宙に持っていきたい食べ物を一つ決めて、その食べ物がどうしたら宇宙食になるかを考えてみましょう。
そして、作り方の手順を書き出し、レシピ通りに調理してみましょう。
火や包丁を使うので、お子様が調理をする際は必ず大人の方が見守るようにしてくださいね。
- 調べたことや作り方、食べた感想などをまとめる
自分で作った宇宙食を食べ終わったら、点数をつけてみましょう。
本当に宇宙に持っていけそうか?味はどうか?という視点で評価してみると良いと思います。
最後に、調べたことや気がついたこと、作り方、食べた感想などをまとめて自由研究は終了です!
自由研究におすすめな宇宙食風レシピをご紹介
宇宙に持っていきたい食べ物は何?と聞かれたら、何を想像しますか?
私は、「ラーメンを持っていけたら食事が楽しくなりそうだな」と思いました。
宇宙で麺をズルズルとすするなんてなかなか想像しにくいですが、宇宙食風ラーメンなら、ご自宅で作ることができますよ。
お子様の自由研究として作ってみても楽しいと思いますので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
これから、宇宙食風ラーメンの作り方をご紹介しますね。
- 生ラーメン(麺とスープがセットになっているもの)
- ラーメンにのせる具(メンマ、チャーシューなど)
- 片栗粉: 大さじ1
- 水: 大さじ1
- 麺を一口サイズで食べれる大きさにまとめる
- 片栗粉と水を混ぜておく
- お湯をわかして、麺を茹でる
- スープを作り、水溶き片栗粉を少しずつ加えてとろみをつける
- 麺が茹で上がったら水気を切って丼に盛り、スープを注ぐ
- 具をのせて完成!
宇宙食風ラーメンの作り方で、抑えておきたいポイントが2つあります。
1つ目は、麺の破片が飛び散らないようにすることです。
宇宙船の中で麺が飛び散ってしまうと危険なので、必ず麺は一口サイズの大きさにまとめるようにしましょう。
麺をすべてほぐしてから、少量ずつ結んでおくのがおすすめですよ。
2つ目は、スープが飛び散らないようにすることです。
スープには片栗粉などで必ずとろみをつけるようにしましょう。
今回のレシピでは大さじ1の片栗粉を使用していますが、「このくらいのとろみなら宇宙に持っていけるかな?」と考えながら、ご自身で量を調整してみてくださいね。
宇宙食をテーマとした自由研究を行う際は、宇宙食にはどんな条件が求められるのか?などをじっくり考えながら楽しんで取り組んでみてくださいね♪
まとめ

- 宇宙食の作り方には、危険な要因や食中毒のリスクをなくす工夫や、長期間の保存ができるような工夫がなされている
- フリーズドライ食品は、凍らせて乾燥させる方法で作られる食品のことで、宇宙食や非常食に広く用いられる
- 宇宙食をテーマとした自由研究は、ポイントを抑えて楽しく取り組める
今回は、宇宙食の作り方で工夫されている点やフリーズドライ食品の作り方、自由研究の進め方についてご紹介しました。
宇宙食への理解が深まり、自分で宇宙食風レシピを考えてみたいなと思うようになりましたよ♪
あなたもぜひ、オリジナルの宇宙食風レシピに挑戦してみてくださいね!

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